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TS%・USG%とは|シュート効率と使われ方がわかる高度スタッツ入門

BASKETBALL ANALYTICS: 試合データを、次の勝利につなげる。BoardStrategistのスタッツ画面を使った記事カバー。
BoardStrategistの実際の画面。

「あの選手は12点取ったけれど、本当にチームの役に立っていたのか」。得点の合計だけでは、この問いに答えられません。この記事は、選手の貢献を数字で見たいコーチや、データ好きの保護者に向けたものです。シュートの効率を表すTS%と、攻撃の関与の多さを表すUSG%の意味と計算式を整理し、自分のチームでどう読むかまでをまとめます。

本記事は、バスケ作戦盤&スコアブックアプリ「BoardStrategist」の開発者が書いています。式は公開されている定義に沿って紹介し、アプリで計算している式と違う部分は分けて書きました。

TS%とは

TS%(True Shooting Percentage)は、得点をシュートの試投数とフリースローの試投数で割った得点効率です。式は次のとおりです。

TS% = 得点 ÷ (2 × (FGA + 0.44 × FTA))

FGAはフィールドゴールの試投数、FTAはフリースローの試投数です。NBA公式のスタッツ用語集では、2点シュートに加えて3ポイントとフリースローの価値も織り込んだシュート率と説明されています。Bリーグ公式のスタッツ用語解説にも「シュート効率」として載っている指標です。

FG%は入った本数の割合なので、3ポイントの1本も2点シュートの1本も同じ1本として数えます。フリースローは計算に入りません。TS%は得点そのものを分子に置くため、3ポイントを多く決める選手や、ファウルをもらってフリースローで点を重ねる選手の貢献がそのまま反映されます。

0.44は、フリースローの試投がすべて攻撃1回分を使うわけではないことを補正する係数です。2本打つフリースローの1本目や、テクニカルファウルのフリースローは、攻撃の回数を増やしません。そのため、FTAをおよそ攻撃回数に換算する近似値として0.44が使われています。

eFG%との違いも押さえておくと読みやすくなります。eFG%は(FGM + 0.5 × 3PM)÷ FGAで、3ポイントが2点シュートの1.5倍の価値を持つことを補正した指標です。フリースローは含みません。チーム単位のeFG%はFour Factorsの記事で扱っています。

USG%とは

USG%(Usage Percentage)は、選手がコートにいる間に、チームの攻撃のうちどれだけをその選手が使ったかを表す割合です。ここでいう「使った」とは、シュートを打つ、フリースローを打つ、ターンオーバーをする、のどれかで攻撃を終えたことを指します。

一般的な定義では、その選手が出ていた時間のチームの攻撃だけを分母にするため、出場時間で補正して計算します。コートには5人いるので、5人の平均はおおむね20%です。

USG%は量の指標で、質の指標ではありません。USG%が高い選手は攻撃を多く任されている選手ですが、それがうまくいっているかどうかはUSG%だけでは分かりません。そのため、TS%と並べて読みます。

TS%とUSG%を2軸で読む

TS%を効率、USG%を関与の量として、選手を4つのタイプに分けて考えると、面談や起用の話につなげやすくなります。

効率が高く、関与も多い

攻撃の中心を担いながら、効率も保てている選手です。今の役割を続けてもらい、相手に警戒されたときの次の選択肢を一緒に考えます。

効率が高く、関与が少ない

打ったシュートはよく決まっているのに、打つ回数が少ない選手です。「もっと打っていい場面がある」と伝える材料になります。ノーマークで打てる場面を増やすセットを考える余地もあります。

効率が低く、関与が多い

攻撃を多く使っているのに、得点につながっていない選手です。打つ場所やタイミングをショットチャートで確かめ、無理なシュートを減らすのか、パスに回す場面を増やすのかを話し合います。

効率が低く、関与も少ない

得点面での関与が少ない選手です。ただし、守備やリバウンドで貢献しているなら、この2つの数字だけで評価を下げる理由にはなりません。スティールとブロックなど、別の指標もあわせて見ます。

面談での伝え方は選手個人面談の記事にまとめています。

ミニバス・部活で使うときの注意

3ポイントがないミニバスの場合

ミニバスの競技規則には3ポイントの規定がありません。3ポイントが0本なので、eFG%はFG%と同じ値になります。TS%がFG%と違ってくるのは、フリースローの得点と試投数の分だけです。式そのものは3ポイントがなくても成り立ちます。

1試合の数字は大きく振れる

1試合でシュートを数本しか打っていない選手は、1本入るか外れるかでTS%が大きく動きます。1試合だけで判断せず、何試合かの数字を並べて傾向を見るほうが安全です。

NBAの目安をそのまま当てはめない

インターネット上にはNBAのリーグ平均を目安として紹介する記事もありますが、年やリーグによって水準は変わり、ミニバスや部活の目安となる値も見当たりません。比べる相手は、チーム内の平均や、その選手自身の過去の試合にします。

BoardStrategistでTS%・USG%を見る

BoardStrategistでスコアを記録すると、試合の統計画面にある「個人詳細」タブで、選手ごとのTS%とUSG%が自動で計算されます。同じ表に並ぶのは、eFG%、リバウンド、アシスト、Stocks(スティールとブロックの合計)、Game Score、貢献度、+/-です。ホームとアウェイを切り替えて見られ、表の下には「指標の見方」として各指標の式がまとめられています。

TS%は上で紹介した式と同じです。USG%は、出場時間を使わない簡易版で計算しています。式は(FGA + 0.44 × FTA + TO)÷ チームポゼッション × 100で、チームポゼッションはその試合に登録した選手全員のFGA + 0.44 × FTA + TO − オフェンスリバウンドの合計です。出場時間で補正しないので、出場時間の短い選手は試投が少ないぶん低く出ます。また、分母からオフェンスリバウンドを引いているため、全選手のUSG%を足すと100%を少し超えることがあります。一般的な定義で計算した値とは一致しないので、チーム内で比べるための数字として使ってください。

Game Scoreは、得点・リバウンド・アシストなどを1つにまとめた総合評価です。TS%とUSG%は試合ごとの個人詳細タブで見られる指標で、シーズン通算の個人ページには表示されません。

よくある質問

Q1. TS%とFG%は何が違いますか?

A. FG%は入ったシュートの本数の割合で、3ポイントも2点シュートも同じ1本として数え、フリースローは含みません。TS%は得点をシュートとフリースローの試投数で割るため、3ポイントとフリースローの得点も効率に反映されます。3ポイントがないミニバスでは、フリースローの分だけ差が出ます。

Q2. USG%は高いほどよいのですか?

A. 高いほどよいとは言えません。USG%は、その選手が攻撃をどれだけ使ったかを示す量の指標です。USG%が高い選手は、TS%と並べて効率を保てているかを確かめます。

Q3. ミニバスや部活でも使えますか?

A. 式はそのまま使えます。ただし、NBAなどの目安値は当てはめず、チーム内の平均やその選手の過去の試合と比べます。1試合では試投が少なく数字が大きく振れるため、何試合かを通して見ると傾向がつかみやすくなります。

Q4. アプリのUSG%が、一般的な式で計算した値と合わないのはなぜですか?

A. BoardStrategistの試合画面のUSG%は、出場時間を使わない簡易版で計算しているためです。分母はその試合に登録した選手全員のFGA + 0.44 × FTA + TO − オフェンスリバウンドの合計で、全選手を足すと100%を少し超えることがあります。チーム内で比べる数字として使ってください。

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